コラム 狩猟

ジビエ肉の自給の現実は?~素人による精肉編~

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ジビエ肉の自給の現実は?~素人による精肉編~

おはようございます。

自給自足シンガーソングライターの小濱達郎です。

昨晩から今朝にかけて、非常に寒かった!

現在、外の温度はマイナス6度くらい。

昨晩は、台所も寒かったですが、夜遅くまで
精肉作業をしていました。

精肉がやっと終わったー☆

今回の精肉は、

オスのイノシシとメスの鹿、1頭ずつでした。

精肉とは何をするのか?

僕の場合は、

  1. モモ肉、ウデ肉などの骨つき枝肉状態のものから脱骨
  2. 部位に分ける
  3. 血管や、リンパ、固い膜、筋などを除去
  4. 鬱血、変色しているところなどの除去
  5. 真空パックして冷凍庫へ

脱骨について

イノシシのモモ肉

こんな状態のモモ肉の塊!

少年漫画とかでは、これをそのまま焼いた
骨付き肉を食べる場面があったりしますね(^^)

中まで火が通らないだろうなぁ・・・(笑)

 

骨に沿ってナイフを入れて、ゴリゴリと
骨を取り外します。

後ろ足には、骨が2本ありまして、
関節部分は、軟骨になっているので、
ナイフで外すことができます。

すね側の骨を外したところ

今回の猪肉は、2月中旬のオスイノシシということもあってか、
肉が固い!

鹿に比べて、手間取りました。

ただ、鹿も猪も、多少は大きさや形が違うものの、
基本的には一緒です。

 

血管などを取り除く

モモ肉の場合は、部位に分けていると、
太い血管やリンパがあるので、それらを
取り除きます。

手で引っ張っているのが血管

ブヨブヨとした色の違うしこりみたいなものが
リンパってものだそうです。

それも除去します。

怪しいところ(苦笑)をそぎ落とします

わな猟で獲った野生動物の肉なので、
暴れまわった際のケガの跡や、内出血が
あったりします。

そういうところは、
肉の色が黒っぽくなっていたりします。

また、肉の切り口が変色しているもの、などを
そぎ落とします。

おおまかに、部位に分けて・・・

真空パックします。

真空パックした猪肉

袋に日付と部位などを書いて、
冷凍庫に入れます。

 

ウデ肉も同様に行います。

骨のつき方が違います。

ウデ肉には肩甲骨があります

鹿肉のウデ肉も同様に。

鹿肉のウデ

小さい鹿だったこともあってか、肉が柔らかい!

数をこなして経験値を積むしかない!

精肉作業は、完全に自己流です・・・

美味しく食べられているので、大丈夫だと思いますが。

鹿は、こなしている数が多いので、
掴めてきましたが、
イノシシは、あまりやったことがないので、
(なかなか獲れないから・・・)
まだまだ分からないことが多いです。

 

ひとこと!

お肉を食べるということは、本当に大変な作業の積み重ねです!

当たり前に、スーパーでお肉を買って
食べてきましたが、
実際に、自分でやってみると、
その作業工程の大変さを実感!

完全に手作業で行っているので、
時間もかかります。

お肉の値段って一体なんだろう

って思ってしまいますね。

これは、お野菜、穀物にも言えることですが、
機械化、大規模化、肥培技術などによって、
効率よく食料を得ることが出来るようになってきました。

それゆえにか、値段も安いです。

そっち側の値段が主流になっている現状があって、
その土俵で、手作業で仕上げた産物を競わせると
値段では完敗してしまいます。

ジビエ肉を自給してみてわかりましたが、

肉になるまでに、大変な手間暇がかかります!

狩猟の場合、動物を育てるということはしなくて済むのですが、
動物を捕るのは、そんなに簡単なことでありません。

仮に、獲物をしとめたとして、
そこからの作業を考えても、

  1. 内臓摘出
  2. 皮むき
  3. 解体
  4. 枝肉の精肉作業
  5. 塊肉のスライス

と、いう工程があります。

 

狩猟で獲った鹿の約5~8割は、廃棄処分されているという現実を
どう考えるか??

猟師をやってみて感じましたが、

猟師をやりながら、
獲れた動物を肉として食べるために
猟師自身が自分で処理するのは限界があります。

プロ猟師となると、
一日に、何頭も獲れることもあります。

一人では到底さばききれません。

 

猟師の役割とは?

日本の場合、そもそも人口が減っている訳で、
猟師の数も減っているという現実はあります。

しかし、猟師もいるところにはいるのです。

それは、猟師が商売としてやっていきやすい地域に
限定されます。

一方で、猟師が増えすぎると、
今度は逆に、野生動物の数が減り過ぎるという
問題も起こり得るわけです。

 

野生動物による農産物などの獣害は増えている?

実際に、僕の住んでいる地域では、
鹿は増えていると思います。

イノシシはそうでもないと思います。

行政としては、
獣害防止の名目で
あれこれと対策を行っているようですが、
単に数を減らせばいいという問題ではないと
思います。

まだ、狩猟を始めて3年目なので、
わからないことだらけですが、
事態はそんなに単純ではないということだけは、
はっきりとわかります。

人類全体が抱えている、
根本的な問題につながっていますね。

さあ、今日も一生懸命!

生きていきましょう!

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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