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猟師の収入は?生業として成り立つのか?

こんばんは。
小濱達郎です。

子どもたちが4人とも、次々と胃腸炎になりましたが、
無事に回復しました。大人は、何とか今のところセーフです!
ほっ。

とはいえ、微妙な体調です・・・

いきなりですが、猟師の収入はどのくらい?

ということについて考えたいと思います。

まず、その前に、わな猟師の日常を解説します。

体調が優れなくとも、くくり罠の見回りはしなければなりません。

はい。鹿がかかっていました・・・

くくり罠 鹿 
鹿 一歳の雄

その場で、止め刺し、搬出。

その後、すぐに解体することになります。

見回り~解体~枝肉などの処理で、4~5時間かかってしまいました。

実は、巨大なアライグマも別の罠にかかっていたりしました。

体力、気力、ともに削られた感じです。

さて、
猟師が仕事として成り立つのか?
ということですが、
ここではお金について考察したいと思います。

まず、お金のこと。

これまで、本ブログでも紹介しているとおり、

わな猟を始めるにあたって必要なお金の話 その3

猟師になって、猟をするまでに、お金がかかります。

詳細は、上記リンクにて解説してありますが、ざっくりとしたところで、

猟師を始めるにあたっての初期投資・・・約20万円

支出がわかれば、次は収入です。

猟師の収入は?

そもそも、猟師としてお金を稼ぐことはできるのでしょうか?

初めて一年目で、お金を稼ぐということは、まず難しいでしょう。

これは、当たり前ですね。
免許はとったとしても、猟師としての技術や経験がないのに、
お金を稼げると考える方が甘いと思います。

では、猟師としてのレベルがあがってきたらどうでしょうか?

僕の知っている範囲でしか書けませんが、

まず、

住んでいる地域によって、収入が得られるかどうか
大きく左右されるということです。

考えられる猟師の収入源ですが、

  1. 有害鳥獣駆除の隊員になり、有害鳥獣駆除をした際に得られる報奨金
  2. お肉を食肉処理施設などに買い取ってもらう
  3. 鹿の角、イノシシの牙、毛皮などを装飾品として販売する
  4. その他、各自治体が定める報奨金

などが、考えられます。

自分で解体処理施設を立ち上げて、食肉やペットフードなどとして
販売し、収入を得るということもできますが、ハードル高いですよね・・・

僕の住んでいる地域では、有害鳥獣駆除の隊員になるには、
まず猟友会に入って、3年ほど猟を継続する必要があるようです。
さらに、有害鳥獣駆除隊員になれたとして、
有害鳥獣駆除の名目で駆除したとしても、
個人に支払われるお金は、2~3千円だそうです。(上限金額あり)

この金額が、地域によって大きく異なるようです。

金額が多いところは、鹿一頭あたり、2万円ほどのお金を得られる地域も
あると聞いています。

年間50頭捕獲できたら、約100万円!ほんまかいな!

残念ながら、
僕の住んでいる地域ではありえない
ですね。

稼ぐ目的で狩猟をする場合は、
住む場所が超重要です!

有害鳥獣駆除の報奨金は、地域によって大きく異なるようです。

しかしながら、京都府は、猟期の間、
鹿の捕獲に関しては、報奨金制度があります。

4頭以上、捕獲した場合、4頭目から、
一頭オスは3000円メスは5000円の
報奨金がもらえます。ただし、オスは2頭分までしか
お金はもらえませんが・・・ちょっとややこしいです。

ちなみに、僕は、現在、メス3頭 オス4頭 で、
18000円は報奨金としてもらえるはずです。

最大20頭まで報奨金がもらえるので、
凄腕の人であれば、最大で85000円の報奨金が得られます。

でも、20頭全部オスばっかりだったら、
6000円にしかなりません・・・

証拠写真をとること、しっぽの提出は必要です。

この鹿の報奨金ですが、
都道府県によっても異なるようで、
そもそも、そんな報奨金制度がないところもあります。。

続いて、

肉として食肉処理施設に買い取ってもらう

ですが、
これも、住んでいる地域によって、
可能なのか、不可能なのかも変わってきます。

そして、もし近くに
買い取ってくれるような肉屋さんがあって、
買い取ってもらえたとしても、
関西地方では、
鹿の場合は、
一頭あたり2000円がいいところのようです。
(肉の状態が悪ければ、買い取り値段は下がります)

しかしながら!

イノシシ肉は可能性があります!

メスのイノシシ 50キロほど

内臓を抜いての重さ 1キログラムあたり500円、とか700円とか、
もっと高額で取引されることもあるようです。

良い肉質のイノシシだったら、
大きさにもよりますが、一頭当たり5~6万円、それ以上
可能なようです。

とはいえ、
捕獲時期や場所、肉質によって、金額は大幅に変動します。

猟期11月15日~年内であれば、
そこそこの値段がつくこともあるようですが、
年明けて、2月に入るようになってくると、オスのイノシシは特に
ほとんど値段はつかない、もしくは買い取ってもらえなくなって
くるようです。

これは、オスのイノシシが発情期に入るためで、
脂がなくなって、硬く鎧のようになり、味が落ちることや、
牡丹鍋の需要としても、正月過ぎると段々減ってくることが
考えられるそうです。

参考記事
美味しい猪肉と、臭い猪肉の違い

こんばんは。 こはまたつろうです。 午前一時を回ったところです。 子どもたちが夜の10時前に寝てから、 台所にたまったお皿やお鍋を洗って、 自家製酵母(楽健寺酵 ...

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僕の先輩の猟師さんは、
猟期だけで、イノシシを50頭ほど
捕獲しているので、イノシシのハンター
商売としてやっておられます。

罠の技術にかなり達者な方で、
お肉屋さんとの信頼関係もしっかり
構築できておられます。

食肉処理施設は、
信頼できるハンターの獲物でないと、
高く買ってくれない(買いたたかれる)こともあるようです。

その先輩猟師さんは、

「商品やから、大切に扱わなあかんのよ。」
「お店との信頼関係やからね。」

とよくおっしゃっています。

肉質のよいイノシシがたくさん獲れたら、数十万円~数百万円の収入は可能だと思います。

ですが、そのためには、狩猟の技術を磨くこと、
食肉のお店との信頼関係の構築が欠かせません。

また、猟期は、狩猟にかかりっきりになるし、
あちこち(2府3県!)に罠を仕掛けて、毎日のように獲物がかかるので、
時には一日にイノシシが4頭、鹿が2頭かかっていることもあるらしく、
仕留め~内臓摘出~冷却~肉屋へ運搬、

毎日の日常業務として行っておられます。
ひぇーーー!

つまり・・・生業として、プロの猟師も存在します!!!

 

装飾品として、鹿の角、イノシシの牙、毛皮などの販売

僕はやったことがありませんが、
メルカリ、ヤフオクなどで、出品されている方もおられますし、
一つ、数千円にはなる可能性がありますね。

以上、猟師としての現金収入について書きだしてみました。

まとめ

猟師は、初期投資が必要ではあるが、
副業として、
本気度によっては、主業として
現金収入を得ていく可能性はある。

ただし、地域によって報奨金などの金額に差があるし、
猪を肉として買い取ってくれる肉屋さんが
近くにあるかどうかなどの、条件が
大きく影響してきます。

本気で狩猟でやっていきたい場合は、
住んでいる地域の実情を、調べておく必要があります。

以上、

猟師の収入は?生業として成り立つのか?

でした。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

 

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