こんばんは。
こはまたつろう です。
最近は、体調もよく、
身体が割と軽い感じです。
今朝は、雪が少し積もっていました。
やっち冬らしい天気になりました。
寒いですが、雪景色は美しく、癒されます。
さて実は、昨日、メスのシカがくくり罠にかかっていました。
メスのシカは、こちらに気づくと、
とにかくひたすら逃げようとするようです。
ですが、一応念のために、
保定道具を使って、もう一本の足を
固定してから、樫の木の棒で気絶させてから、
止め刺ししました。
最近は、鹿の場合は、
電気止め刺しは使っていません。
どちらが良いのか、
わからないのですが、
棒で気絶させる方が、
道具が少なくて済むので、
身軽ですみます。
家の前に持ち帰り、
内臓を摘出しました。
おなかの中に胎児を宿していました。
何とも、心苦しい感じがしました。
その後、皮をむいて、
一晩、外に吊るしておいてから、
解体しました。
後ろ脚を解体していたら、
どうも、骨盤の周りの骨と、大腿骨の周りの骨が
うまく外れない・・・
おかしいなぁと思いながら、
両方の足を外してみたところで気が付きました。
骨盤の形が左右対称ではない!
左側と右側で形が結構違うのがわかると思います。
左右のもも肉の大きさも若干異なります。
うーむ!
どうしよう!
異常がある場合、食べない方がよいと
本に書いてあったような・・・
ジビエの食肉処理についての、
国が示すガイドラインも読んでみました。
その他外見上明らかな異常の場合、廃棄と書いてあるけど、
どうなんだろう・・・
僕は、心配になって、
猟師の先輩、生態学の専門家、食肉処理業を営んでいる先輩に、
それぞれ聞いてみました。
猟師の先輩が言うには、骨の異常はよくあることだと。
野生動物だから、何らかの原因で骨折したとしても、
治してくれる医者がいるわけでもないし、
変形したまま骨がくっついたりすることがあると。
肉には問題ないよとおっしゃっていました。
どんな場合、肉を廃棄するのですか?と聞いたら、
内臓の異常だとおっしゃっていました。
なんらかの病気にかかっている個体は、
瘦せていたりすることが多いとも。
ましてや、妊娠しているメスということは、
まあ健康体だと思って、差し支えないから、
大丈夫だろうということでした。
生態学の専門家の先輩が言うには、
病的なことが原因なのか、物理的なことが原因なのかは、
何ともわからないし、食べない方が無難かなと。
昔、人間は野生動物を狩りして、
肉を食べることが当たり前だったけど、
いまは、そこに関して距離が開くようになり、
自然に対する人間の免疫力も低下している
可能性は否めないとも。
病的なことが原因で、骨に異常をきたしている可能性が
ある以上、子どもたちもいるわけだし、食べない方がよいだろうと。
食肉処理の仕事を営んでいる先輩が言うには、
自家消費なら問題ないでしょうと。
なるほど・・・
ということは、裏を返せば
ジビエを食肉として流通させるという意味合いにおいては、
そういう異常が見つかった個体は、
避けている場合があるのかもしれませんね。
あくまで推測ですが。
結論
正解は、よくわかりません。
今回のものに関しては、
たぶん、大丈夫だろう、というのが
僕の印象ですが、念のために、食べないことを選択しました。
野生動物は、人間が知りえない、
様々な事情があるだろうし、そもそも
100%安全だとは言えないのだと思います。
少しでも異常があった場合は、
あきらめるということも大切なのかもしれません。
では、家畜の肉は安全なのでしょうか?
家畜の肉だって、
同じようなことが言えるかもしれなくて、
衛生面や、肉体的な健康面では大丈夫だとしても、
自由に動けないストレスを一生抱えたまま
生きてきた動物のお肉は、精神的に健康なのかどうか。
ストレスを抱えたであろう、動物お肉を食べて、
それでも大丈夫なのかといわれると、
それもまた、わからないような
気がします。
ただ、野生動物の場合、
寄生虫などには特に気を付けた方が
よいらしく、未知なる病気を持っている
可能性も排除できません。
野生動物のお肉の場合は、
出来る限り衛生面に配慮することと、
しっかりと過熱して食べるということは、
最低限、守っていくことは、
リスクを減らす意味で重要なことだと思います。
人間、リスクに対して、
非常に神経質になってきているような気がします。
そもそも、生きていて完全にリスクのないことなんて、
ありえないわけで、過剰な反応は、
ストレスとなり、自分を追い詰めることにもなりかねませんね。
危険性を知るということは重要だけど、
過敏にならないようにしたいと思います。