こんばんは。
小濱達郎です。
今朝も、罠の見回りに行ってきました。
一昨日、仕掛けたくくり罠です。
罠の見回りは、結構ドキドキします。
近づいてみると、ガサガサっと音がして、
動く動物が!
鹿がかかっていました!小さめの雌鹿!
心拍数が一気に上がりました。
罠を仕掛けて、二日後でした。
![](http://jikyujisoku-money.com/wp-content/uploads/2020/01/鹿 くくり罠にかかる-169x300.jpg)
罠は前足にかかっていました。
今回、仕掛けた場所は、少し車から離れた場所にありました。
この現場で仕留めて、それを持ち帰って、そこからの解体を
考えると、内臓の摘出までに、結構時間がかかりそうでした。
より良い状態で、肉をいただくには、
内臓を早く摘出することが肝心です。
僕自身が、まだ解体に慣れていないこともあり、
生け捕りにして持ち帰って、
体制を整えてから、仕留めることにしました。
鹿の生け捕りの方法
くくり罠で、一本の足は捉えているとしても、
残りの足で動き回ることができるわけです。
イノシシでやオスの鹿ではないとはいえ、
不用意に近づくのは怖いです。
ということで、
慎重を期して、鼻くくりという保定道具を使います。
![](http://jikyujisoku-money.com/wp-content/uploads/2020/01/鼻くくり-225x300.jpg)
2メートルの塩ビパイプの中に、
ワイヤーを通し、先端にはくくり金具をつけています。
後端には、3メートルほどのロープがついています。
鼻くくりの使い方
- ワイヤーで輪っかを作っていますが、その輪の中に、鼻(イノシシの場合)や鹿の角、脚などが入った瞬間、ぐっと引っ張ります。
- すると、ワイヤーが締まって、抜けなくなります。
- そうなったら、後端のロープを木か何かにくくりつけます。
最初の、ワイヤーの輪の中に、狙った部分をいれるのが
難しいです。
鹿の場合は、結構簡単ですが、
イノシシの場合は、難しいです・・・(怖いのもある)
この時点で、鹿は動けなくなって、
倒れてしまいます。
空いている脚を、手でむんずと掴み、
ロープでくくり、4本の足をロープでくくり付けます。
後ろ足のキックは強烈なので、十分に気を付けます。
![](http://jikyujisoku-money.com/wp-content/uploads/2020/01/鹿の捕獲1-225x300.jpg)
純粋な綺麗な瞳で見つめられ、
「ごめんな。悪いのは俺や、お前は悪くない。」と
つぶやいてしまいました。
狩猟は、決して娯楽ではありません。
(罠を仕掛けるという行為そのものは、知恵比べ的な要素があり、
そういう意味での楽しさもあると思いますが。)
自らの手で、動物の命を奪う行為なので、ダイレクトに罪深さを感じます。
最後に、ガムテープで目隠しをします。
あとは、慎重に運びます。
僕は以前、獲物を引きずって、
運んだことがありましたが、
それはあまりよくありません。
肉が傷つきます。
わかっていながらも、
油断して、今回、斜面から
落としてしまいました。
反省。
一輪車に乗せて、軽トラの荷台へ。
![](http://jikyujisoku-money.com/wp-content/uploads/2020/01/鹿 生け捕り-225x300.jpg)
準備を整え、速やかに止め刺し、
解体しました。
止め刺しは、難しいです。
その後、作業小屋の中へ運び、
解体します。
![](http://jikyujisoku-money.com/wp-content/uploads/2020/01/鹿 解体-225x300.jpg)
解体も慣れるまで、難しいです。
また、それぞれについても、解説したいと思います。
夜ごはんには、早速、
肉を焼いたり、唐揚げにして食べました。
![](http://jikyujisoku-money.com/wp-content/uploads/2020/01/鹿肉 カラアゲ-225x300.jpg)
背ロースの部分を精肉したところ、合わせて960グラムありました。
買ったら、100gあたり500円として、約5000円か・・・
![](http://jikyujisoku-money.com/wp-content/uploads/2020/01/鹿 背ロース-300x225.jpg)
背ロースのカツは特に美味しいんですよー!
そのほかの部位も多く、
特にもも肉(後ろ足)は、塊できれいな肉がとれ、
とても貴重です。
まだ精肉できていませんが、
もも肉4~5キロはあると思います。
そのほかにも、ヒレ肉、タン、心臓、肝臓、
前足、アバラ肉、首肉、などがあります。
精肉作業に手間暇かかります!
狩猟して、捕獲することにも、労力や知恵を使いますが、
捕獲後の解体、精肉処理まで自分で行うと、
時間を取られてしまうため、負担になってきます。
このあたりは、ハンター同士や、
解体、精肉がしたい人などで、
繋がりあって、お互いにプラスになるような
関係性を作っていく必要がありますね。
また、
命を奪い、いただいているということを
忘れないようにしたいと思います。
命を奪うという行為に
慣れてしまわないようにしなければと思います。
追記
猟の後半では、
鹿の生け捕りはしなくなりました。
その場で、止め刺しです。
その理由ですが、
- 生け捕りは手間がかかるため
保定道具で動けなくするまでは、同じですが、
そこから、脚をロープで縛って、生きたままで
運搬するのは気を使います。 - 生け捕りして、半日とか、一日とか
そのままの足を縛った状態でおいておくのは、
よくないため
(肉が傷みますし、やはりかわいそうです) - すぐに解体できる時間的余裕ができたため
猟の前半は、子守をしながらで、自分一人で解体するのは
困難でした。知人に連絡して任せたりしていましたが、
到着まで時間がかかることもあり、生け捕りにしていました。
その場で止め刺しをして、
解体場所へ運搬し、すぐに内臓を出すようにしていました。
川へ沈めて、肉を冷やした方がよいとも
言われていますが、
すぐに枝肉にばらせる時間があるのであれば、
川へ沈める必要もないのかなと感じました。