狩猟 食の自給

鹿の生け捕りの方法 くくり罠

こんばんは。
小濱達郎です。

今朝も、罠の見回りに行ってきました。

一昨日、仕掛けたくくり罠です。

罠の見回りは、結構ドキドキします。

近づいてみると、ガサガサっと音がして、
動く動物が!

鹿がかかっていました!小さめの雌鹿!

心拍数が一気に上がりました。

罠を仕掛けて、二日後でした。

罠にかかった鹿

罠は前足にかかっていました。

今回、仕掛けた場所は、少し車から離れた場所にありました。
この現場で仕留めて、それを持ち帰って、そこからの解体を
考えると、内臓の摘出までに、結構時間がかかりそうでした。

より良い状態で、肉をいただくには、
内臓を早く摘出することが肝心です。

僕自身が、まだ解体に慣れていないこともあり、
生け捕りにして持ち帰って、
体制を整えてから、仕留めることにしました。

鹿の生け捕りの方法

くくり罠で、一本の足は捉えているとしても、
残りの足で動き回ることができるわけです。

イノシシでやオスの鹿ではないとはいえ、
不用意に近づくのは怖いです。

ということで、

慎重を期して、鼻くくりという保定道具を使います。

鼻くくり

2メートルの塩ビパイプの中に、
ワイヤーを通し、先端にはくくり金具をつけています。
後端には、3メートルほどのロープがついています。

鼻くくりの使い方
  1. ワイヤーで輪っかを作っていますが、その輪の中に、鼻(イノシシの場合)や鹿の角、脚などが入った瞬間、ぐっと引っ張ります。
  2. すると、ワイヤーが締まって、抜けなくなります。
  3. そうなったら、後端のロープを木か何かにくくりつけます。

最初の、ワイヤーの輪の中に、狙った部分をいれるのが
難しいです。
鹿の場合は、結構簡単ですが、
イノシシの場合は、難しいです・・・(怖いのもある)

この時点で、鹿は動けなくなって、
倒れてしまいます。

空いている脚を、手でむんずと掴み、
ロープでくくり、4本の足をロープでくくり付けます。

後ろ足のキックは強烈なので、十分に気を付けます。

鹿 捕獲

純粋な綺麗な瞳で見つめられ、
「ごめんな。悪いのは俺や、お前は悪くない。」と
つぶやいてしまいました。

狩猟は、決して娯楽ではありません。
(罠を仕掛けるという行為そのものは、知恵比べ的な要素があり、
そういう意味での楽しさもあると思いますが。)
自らの手で、動物の命を奪う行為なので、ダイレクトに罪深さを感じます。

最後に、ガムテープで目隠しをします。

あとは、慎重に運びます。

僕は以前、獲物を引きずって、
運んだことがありましたが、
それはあまりよくありません。

肉が傷つきます。

わかっていながらも、
油断して、今回、斜面から
落としてしまいました。

反省。

一輪車に乗せて、軽トラの荷台へ。

鹿 生け捕り

準備を整え、速やかに止め刺し、
解体しました。

止め刺しは、難しいです。

その後、作業小屋の中へ運び、
解体します。

鹿 解体

解体も慣れるまで、難しいです。

また、それぞれについても、解説したいと思います。

夜ごはんには、早速、
肉を焼いたり、唐揚げにして食べました。

鹿肉 料理

背ロースの部分を精肉したところ、合わせて960グラムありました。
買ったら、100gあたり500円として、約5000円か・・・

鹿肉 背ロース

背ロースのカツは特に美味しいんですよー!

そのほかの部位も多く、
特にもも肉(後ろ足)は、塊できれいな肉がとれ、
とても貴重です。

まだ精肉できていませんが、
もも肉4~5キロはあると思います。

そのほかにも、ヒレ肉、タン、心臓、肝臓、
前足、アバラ肉、首肉、などがあります。

精肉作業に手間暇かかります!

狩猟して、捕獲することにも、労力や知恵を使いますが、
捕獲後の解体、精肉処理まで自分で行うと、
時間を取られてしまうため、負担になってきます。

このあたりは、ハンター同士や、
解体、精肉がしたい人などで、
繋がりあって、お互いにプラスになるような
関係性を作っていく必要がありますね。

 

また、

命を奪い、いただいているということを
忘れないようにしたいと思います。

命を奪うという行為に
慣れてしまわないようにしなければと思います。

追記

猟の後半では、
鹿の生け捕りはしなくなりました。

その場で、止め刺しです。

その理由ですが、

  • 生け捕りは手間がかかるため
    保定道具で動けなくするまでは、同じですが、
    そこから、脚をロープで縛って、生きたままで
    運搬するのは気を使います。
  • 生け捕りして、半日とか、一日とか
    そのままの足を縛った状態でおいておくのは、
    よくないため
    (肉が傷みますし、やはりかわいそうです)
  • すぐに解体できる時間的余裕ができたため
    猟の前半は、子守をしながらで、自分一人で解体するのは
    困難でした。知人に連絡して任せたりしていましたが、
    到着まで時間がかかることもあり、生け捕りにしていました。

その場で止め刺しをして、
解体場所へ運搬し、すぐに内臓を出すようにしていました。

川へ沈めて、肉を冷やした方がよいとも
言われていますが、
すぐに枝肉にばらせる時間があるのであれば、
川へ沈める必要もないのかなと感じました。



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