こんばんは。
小濱達郎です。
今日は、僕の住んでいる集落の
生産組合の話をしてみようと思います。
実は、昨日稲刈りの手伝いにいってきました。
集落の生産組合の稲刈り手伝いへ。生産組合とは?
今回は、稲刈りの補助ということで、
軽トラックで、
刈り取ったお米を田んぼから
倉庫の乾燥機まで運搬する仕事です。
田んぼのお米は、稲刈り機が
ジャンジャン刈り取っていきます。
少し稲が倒れていましたが、それでも
3反の田んぼを2時間くらいで刈り終わっていました。
稲刈り機は、稲刈りと脱穀調整と稲わらの裁断を
同時に行うのです。
手で刈って脱穀することを考えると、
恐ろしく早い!
100人力といっても、過言ではないでしょう・・・
稲刈り機のタンクがお米で一杯になると、
軽トラのコンテナにお米を移して、
それを倉庫の乾燥機まで運びます。
そして、お米の乾燥機のお米投入口の
すぐ前まで軽トラを近づけて、
お米を乾燥機へと投入します。
大雑把に言うと、この作業を繰り返します。
田んぼへ移動して、稲刈り機からコンテナにお米を受けて、
すぐに倉庫へ移動、乾燥機へお米を投入。
この作業を8往復行いました。
実は、
午後からは、雨の中の稲刈りになってしまいました!
お米が濡れていて、滑りが悪く、
うまく投入口から入ってくれません。
棒で、少しずつ押し込んでいくしか
ありませんでした。
乾燥しているときに比べて、
時間もかなりかかるし、
4~5倍くらい大変でした・・・(貴重な体験でした)
機械化された現代のお米の生産現場の実態を
体験することができて、とても為になりました。
また、色々と考えさせられました。
ちなみに、生産組合での稲刈りの補助は、
短期アルバイトみたいな感じで、
報酬はもらえます。
稲刈り補助は、一反あたり確か1500円のはずです。
生産組合とは何か?
正式には、中山間地生産部会 というようです。
主な役割としては、田んぼでのお米作りにおける
機械作業の受託です。
耕起~代掻き~田植え~稲刈り~乾燥~籾摺り
といった、お米作りの節目節目の作業を
請け負っています。
集落には兼業農家の方が多く、
昔は各家が個人で機械一式を持っていた
ようです。
(隣の区には、生産組合はなく、田んぼを管理している
個人がそれぞれにお米作りの機械を一式持っています)
農機具は、長年経つとやはり調子が悪くなってきたりして、
修理したり、時には買い替える必要もでてくるようです。
農協によるお米の買い取り価格はどんどん低下してくるし、
新しく機械を買い替えるのは、現実的に厳しくなってきた
という背景もあるかもしれません。
生産組合発足の発端にある考えとしては・・・
地域の農地を農地として維持していくために、
農機具を共有して、お米作りの作業の一端を請け負いましょう。
ということではないかと思われます。
作業を委託する人は、一反あたり何円というお金を払い、
作業をしてもらう。
生産組合側は、その受託金の中から、
機械の管理や更新のお金を捻出し、
また、作業を請け負う人に、
作業賃を支払う。
田んぼの持ち主が、
生産組合にも所属している場合が多く、
そいういう場合は、
委託金を支払いつつ、作業賃も受け取るという形になります。
要するに共同で管理している
機械使用料を払うという感じです。
ただし、いくら機械で作業をするといっても、
一人で全部やるのは大変なので、
補助要員が必要だったりもします。
その辺りは、持ちつ持たれつという感じで、
お互いの田んぼの作業を助け合うという形で
いけたらよいのですが、そうはいかないケースもあるのです・・・
生産組合、存続の危機を感じました・・・
先ほどのように、田んぼの持ち主が生産組合の方の
仕事もしている場合は、それほど問題はないのです。
しかしながら、
田んぼの持ち主が、生産組合の仕事は一切せずに、
要するに、作業を生産組合に完全に委託する場合もあります。
そういう場合は、
生産組合の中で動ける誰かが、
その作業を引き受ける必要がでてきます。
現状では、積極的に、他の田んぼの作業を
引き受けるよって方は、少ないのです。
メンバーの多くは70歳以上の方だし、
体力的にも連日の作業がきついのは当然だと思います。
ちなみに、稲刈りは5町4反くらいの面積の
作業を請け負っているので、一日に稲刈りできる面積は
平均6反くらいだと思いますし(最大9反くらいかな)、
2週間くらい、晴れている日は毎日稲刈りです。
そして、そのまま乾燥して籾摺り作業なので、
日中は稲刈りで、夜は籾摺りという作業が
続くことになります。
そりゃ大変だわ・・・
また、それぞれの作業に
人員を配置するのが大変。
飲食店のアルバイトみたいに、希望シフトを
出してもらって・・・というわけにも
いかない。(なにせ天候次第)
それぞれがちょっと無理しながら
乗り切っている状況だと思います。
(会長さんは相当無理していると思います。)
若い世代の担い手がおりません。
僕が39歳で、今年から手伝いを始めましたが、
僕の上は60歳くらいの方で、大半は70代です。
あと、5年10年したら、どうなってしまうのだろう・・・
農地が農地としてあって欲しい。
移住者としては、自然の風景を好んで
移住してきたわけで、田んぼが田んぼで
あり続けてくれた方がいいなと思っています。
もちろん、田んぼでは、農薬を使うので、
そこは何とかなくしてほしいという思いはありますが、
それでも、荒れ地になっていくのは、
残念でなりません。
また、ビニールハウスがどんどんできていくのも、
見た目的にはあまりうれしくありません。
野菜農家で稼ぐとなると、ビニールハウスは
致し方ないのですけどね。
そんなことで、
田舎における、
農地の担い手不足の現実を
まざまざと実感しまして、
これから、僕にできることは
何だろうと考えてしまいました。
出来る範囲で力にはなりたいと
思うけど、音楽の仕事は大事にしたいし、
自給自足の生活も大事にしたい。
バランスが難しいところですが、
なんとか動いてみようと思います。
以上、
集落の生産組合の稲刈り手伝いへ。生産組合とは?
でした。
最後まで読んでくださってありがとうございました。